弱視訓練にはオクルパッドをオススメしたい

子供の弱視はいつ治るのか、大きくなった時に視力がちゃんと育つのか気になりますよね。
弊ムスメも3歳児検視で弱視が見つかって以来、弱視の治療用の眼鏡をかけていますが、眼鏡だけでは治療の効果が十分でない事があります。
眼鏡だけで視力の成長が遅い場合は、弱視でない方の眼を覆う「アイパッチ」をします。
「アイパッチ」で見える方の眼を強制的に塞ぐ事で、見えにくい弱視の方の眼を使い、視力のトレーニングをするわけです。
このアイパッチは子供にはすこぶる不評でナカナカしてくれないのですが、我が家では「オクルパッド」と「ジョイパッチ」の組み合わせで弱視の治療を進める事ができました。
弱視の治療はしているけど、アイパッチをナカナカしてくれなくて困っているという方の助けになればと。

アイパッチは徹底的に嫌がられる

弱視用の眼鏡は今まで見えていなかったものが見えるようになるので、割と抵抗なくかけてくれます。
子供が弱視用の眼鏡をかけてくれる様にする方法しかし、このアイパッチは「今まで見えていた方の眼を塞がれてしまう」ので、子供がものすごく嫌がります。
見えていたものが見えなくなるというのは子供にとっても大きな負担の様です。
また、通常のアイパッチは直接皮膚に貼り付けるタイプなので、つけたり外したりする時の痛みや、着けている時のムレなどが不快の様です。
弊ムスメは徹底的にしてくれませんでした。

皮膚に張り付けない「ジョイパッチ」なら・・・

弊ムスメの治療用の眼鏡はオグラ眼鏡で作ったのですが、そこに眼鏡に取り付けるアイパッチの「ジョイパッチ」という製品が売っています。

これであれば眼鏡に取り付けるだけなので、皮膚への刺激も少なく、つけてくれるかなと期待して買ったのですが、
やっぱりつけてくれませんでした・・・

なぜジョイパッチもだめなのか？？

結局、アイパッチもジョイパッチも見えていた方の眼を塞いでしまうので、「見えていたものが見えなくなる」という状態になってしまうのかなと。
弱視用眼鏡の時の様に「見えなかったものが見える」ようになる場合は進んでつけてくれますが、その逆はやはりナカナカのガマンが必要です。
1歳や2歳といったまが自我がはっきりしない時期であれば、習慣化すれば「つけているのが当たり前」みたいな状態にする事ができるかもしれませんが、4歳ともなると自我がはっきりしているので、イヤなモノはイヤとなってしまう訳です。

オクルパッドなら・・・

眼鏡だけでは治療の効果にも限界があるので、アイパッチもしなければいけないけど、嫌がってつけてくれない・・・
そんな悶々とした日々が続いていたなか、見つけたのが「オクルパッド」です。
これは特殊な処理をしたタブレット(iPad)と専用の眼鏡を組み合わせる事で、「眼鏡をかけている時だけ画面が見える」ようになっています。

専用の眼鏡をかけていない時はタブレットの画面は真っ白なのですが、専用の眼鏡をかけると画面の内容が見える様になります。
（原理的にはタブレットの液晶の偏光フィルターを除去してあり、偏光フィルター入りの眼鏡を通す事で画面が見える様になります。）
これであれば「見えなかったものが見える」様になるので、子供でも進んでつけてくれそうです。

オクルパッドの問題点・・・

そんな期待大のオクルパッドですが、大きな問題が・・・
それは、医療機器のため、購入（レンタル含む）が出来ない上に、扱っている眼科が少ない点です。
購入出来ないのは仕方がないとして、扱っている眼科が少ないのはちょっと痛いです。
ざっくり、Googleで検索しても都内だと3軒ほどしか扱っている眼科がなく、しかも通える様な距離ではありませんでした。
・こひなた眼科(文京区)
・おおや眼科クリニック(大田区)
・清澤眼科医院(江東区)

結局、電車で1時間程の神奈川県の眼科で扱っていたのでそこに通う事にしました。

オクルパッドの反応どうなの？

眼科を予約して、一通りの視力検査を行ってからオクルパッドの開始です。
最初は慣らす意味もあり、30分からでした。
もともと、家でもタブレットで遊んでいる事もあり、すんなりと受け入れてくれました。
専用の眼鏡をかけるので最初は少し見辛そうにして眼鏡をずらしたりしていましたが、眼鏡を外しと見えなくなるという事がわかると、かけつづけてくれました。
2回目以降は1回1時間ですが、Youtubeを飽きずに見続けてくれています。

オクルパッドの効果は？

我が家の場合は眼科が遠い事もあり1週間に1回、1時間しかオクルパッドを使う事ができません。本来であれば週2～3日(理想は毎日？)必要なようです。
また、新型コロナの影響もあって、毎週通う事も難しくなったので、2週に1回の月もありました。
2カ月程通ってみた結果としては、視力検査では変化なしでした。
ただ、検査の様子を見ていると、オクルパッドを始める前と比べると実感見えにくさが改善している様子で、引き続きオクルパッドで訓練すれば改善してくれる可能性がありそうです。

オクルパッドの本当の効果

視力検査の数値上では2カ月程度ではあまり効果のなかったオクルパッドですが、それ以外の部分で劇的な効果がありました。
実は、全くしてくれなかったジョイパッチをしてくれる様になったのです。
今では顔に張り付けるアイパッチも眼鏡に取り付けるジョイパッチも全くしてくれなかったのですが、オクルパッドで数回訓練したところ、ジョイパッチならしてくれる様になりました。
ジョイパッチであれば家で訓練する事ができるので、毎日することができます。毎日訓練できれば弱視の回復も期待できると思っています。

なぜジョイパッチをしてくれる様になったのか？

これは推測なのですが、オクルパッドで訓練をすることによって弱視の方の眼を使う事に「慣れる」ことが出来たのではないかと思います。
オクルパッドの場合、好きなYoutubeを見るためには弱視の目を強制的に使わないと見えません。オクルパッドによって弱視の方の眼を使う事が出来る様になり、ジョイパッチをした状態でも見ることに対して負担が減ったのではないかと思います。
オクルパッドを使う前までは、弱視の方の眼をどう使うのか解らなかったので、正常な方の眼を隠されると見えづらくなり、嫌がっていたのではないかと思います。